小田原市生活保護利用者威嚇ジャンパー事件

解説・意見など

小田原事件の概要

2017年1月、小田原市の福祉健康部生活支援課職員が「保護なめんな」「我々は正義だ」「不当な利益を得るために我々をだまそうとするならば、あえて言おう。クズである」などの生活保護利用者を威嚇する内容の文言を英語でプリントしたジャンパーを作製、着用していた事が発覚した。一部職員は、生活保護利用者の家庭訪問時にも着用していた。2007年当時の当該係長の発案により総勢で64人の職員が今までに自費で作成していたことが明らかになった。市は不適切な表現と認め、福祉健康部長以下7人を厳重注意。会見した日比谷正人部長は、市民に不快な思いをさせたと謝罪。加藤憲一市長は、市民に誤解を与えないように指導を徹底するとコメントした。
また、同市のホームページは、生活保護の冒頭説明文が、「生活保護よりも民法上の義務(特に親子・兄弟間)の方が優先されますので、ご親族でどの程度の援助ができるか話し合ってください」などと、誤った内容による違法性の高い説明となっており、制度を利用させないよう仕向けるものだった。その点を市民団体関係者らにより指摘され、訂正を余儀なくされた。

ジャンパーの写真と記載された文言
☆胸側

原文

HOGO NAMENNA

SHAT

悪(※バツ印がついている)

Eradication

EST-2007

日本語訳

保護なめんな

SHAT(※注:「生活保護の悪を撲滅するチーム」の略と関係者は主張/shat は shit〈大便をする〉の過去形・過去分詞形でもある)

悪は許さない

根絶

2007年創設

☆背中側

原文

SHAT

TEAM HOGO

We are “the justice” and must be justice, so we have to work for odawara.

Finding injustice of them, we chase them and Punish injustice to accomplish the proper execution.

If they try to deceive us for gaining a profit by injustice ” WE DARE TO SAY, THEY ARE DREGS!”

日本語訳

SHAT

チーム保護

我々こそが「正義」であり、正義であるべきだ。ゆえに我らは小田原のために働かなければならない。

厳格に職務を遂行することで、不正者を発見し、追跡し、処罰する。

もし我々を騙すことで不正な利益を得ようする者たちがいるのなら、恐れることなく言おう。「奴らはカスだ!」と。

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